私が制作するにあたり、頭の中にある霧のかかった風景からその霧を取り払っていく作業になります。
私自身もまだ見ぬ風景を見るために絵を描く”旅人”なのかもしれません。
絵の中の旅人たちと共に旅をすることで、まだ見ぬ世界を知って、彼らの行く末を見守ってもらえたら幸いです。

アニメーター、キャラクターデザイナー、イラストレーター

大阪生まれ
上京しアニメーターとして活動中、漫画家としてもデビュー。
アニメーター、ゲームキャラクターデザインや
小説の挿絵、カードイラスト作画等、幅広い分野で活動を続ける。
水墨画のような”にじみ”を生かした水彩画は独特の雰囲気と世界観を持ち
パレットを使わない独自手法で描かれている。

大学卒業後に日本へ留学。
見知らぬ土地で彼女を支えたのは飼っていた小動物たちだった。
自身の経験から鑑賞者に癒しを届けたいと、独自の技法で心を癒す作品を生み出し続けている。

Lihsinにとって、絵を描くことは日記を書くようなもの。
目の前にある美しくも広大な景色を記録しようと、世界を旅するスケッチ旅行を実施。
やりたいことに突き進む好奇心と、異文化での生活を楽しむ彼女の強さが作品のタッチから伝わってくる。

身体というフィルターを通して内に秘めたエネルギーの美しさや、普段人に見せることのできない人間の本質を描き出す。
「女性の象徴とされるバストやウエストといった身体的特徴だけで女性の価値を決められたくない。
もっと本質的な人間の美しさを表現したい」
と語る彼女の言葉通り、均質化された美の概念に対する問いかけと、評価されにくい“個”の美しさへのまなざしが強く感じられる。
彼女の作品は、彼女の記憶の断片であり、同時に私たちも気づかずにいた自分自身との出会いでもある。